HDDとSSDの違いを分かりやすく解説|パソコンや部品選びの参考にどうぞ

2021年5月16日

HDDとSSDの違いを分かりやすく解説|パソコンや部品選びの参考にどうぞ

 

「HDDとSSDって何がどう違うの?SSDのほうがやたらと高いんだけど、パソコンのデータを保存するってのは同じなんだよね?違いが知りたいな」

 

今回はこのような疑問や悩みにお答えします。

 

近年のパソコンや外付けでは、SSDの存在はすっかり当たり前のものになりHDDと並んで利用されるようになりましたね。

ですがHDDとSSDそれぞれを見比べた場合、ぱっと見値段の違い以外よくわからないのではないですか?

SSDのほうが容量少ないのに値段が高い、HDDのほうが容量大きいのに安い、それにはもちろん理由があります。

今回の記事では、HDDとSSDの具体的な違いを分かりやすく解説していきます。

私はパソコン系の業務を販売からサポートまで、約10年幅広くこなしてきてきた経験があり、現在でも自分でパソコンを自作したり相談を受けたりしており、今私が使ってるパソコンも自作したものでHDDとSSDを両方搭載してそれぞれの長所を踏まえた効果的な運用をしております。

記事を読み進めていただくことで、HDDとSSDそれぞれの違いが分かるようになり効果的な運用の仕方やパソコン選びの参考にもなるでしょう。

それでは、本文へどうぞ。

 

HDDの解説【データ保存の主役だったパソコン部品】

HDDの解説【データ保存の主役だったパソコン部品】

 

HDDはこれまでのパソコン業界でデータ保存部品としての主役として活躍してきましたが、SSDの登場と普及により一強状態ではなくなり、現在は上手く使い分けることで共存している状態です。

前置きは手短に、まずはそんなHDDの構造とメリット、デメリットを分かりやすくシンプルに解説していきます。

 

HDDの構造

 

HDDはHard Disk Drive(ハードディスクドライブ)の略で、データやプログラムなどを書き込んだり読み出したりする記憶装置です。

HDD解説画像

その中身は、データを記録するプラッタと呼ばれる円盤が複数入っていてこれが回転、磁気ヘッドと呼ばれる部分が左右に駆動しながら書き込み・読み出しをする仕組みになっています。

これって、ぱっと見レコードプレーヤーに似ていると思った方いません?

これがレコードプレーヤーですね。

ぶっちゃけこれと基本構造はとても似ています。プラッタ=レコード盤、磁気ヘッド=レコード針の認識でいいですよ。

プラッタとヘッドの間にはおよそ数nm(ナノメートル)の隙間がありプラッタとヘッドが接触したりするとパソコンがクラッシュする原因になります。

注意点:HDDの分解に興味がある方はドライバーで開けてみるのもいいですが、必ず「壊れてもいいHDD」を使ってください。HDDを分解した場合、2度とそのディスクは使えなくなります(たまに動くこともありますが)のであくまで自己責任で。

 

HDDのメリット

 

では、ここではHDDのメリットを紹介します。

  • SSDと比較すると「容量単価」が遥かに安い(大容量になるほど価格差が顕著)

以上です。

…いや、すいません。冗談でもなんでもなく今のHDDの利点ってこの1点なんですよね。

参考までに、2020年5月時点での大まかな価格ですが表で比較するとこのようになります。

容量HDDの参考価格SSDの参考価格
500GB約¥3,500-約¥7,500-
1TB約¥4,200-約¥13,000-
2TB約¥6,500-約¥23,000-

500GB~2TBでの比較ですが、容量が大きくなればなるほど目に見えて金額差も大きくなっているのが分かりますね。

コストの問題というのは常について回る要因です。このデータからも分かるように低コストで運用できると言うのは大きなメリットです。

 

HDDのデメリット

 

ではお次はHDDのデメリットを紹介します。

  • SSDと比べると読み込み、書き込み速度が遅い
  • 構造的に衝撃に弱い
  • 消費電力が大きめ
  • 駆動部分があるため、振動や音が出る
  • 部品サイズが大きめ

 

主にデメリットはSSDと比較した上でのものになりますが、読み込み、書き込み速度共にHDDのほうが遅くその速度は、さっくりSSDの半分くらいです。

プラッタとヘッダの間に隙間があるという構造上、衝撃にも弱くプラッタとヘッダが接触したりするとクラッシュの原因になります。

駆動部分があるため、振動や音が出て気になる方もいるかもしれません。あと、SSDと比べると消費電力も大きいです。

HDDは3.5インチと2.5インチの2種類のサイズがあり、ノートパソコンでは3.5インチサイズは搭載できません。このため部品サイズも大きめといえるでしょう。

 

SSDの解説【パソコン部品として近年から活躍】

SSDの解説【パソコン部品として近年から活躍】

 

HDDに比べると遥かに新しく登場した部品で、現在では普及も進みHDDと並ぶか追い抜こうとしている主力機器です。

HDDとSSDは「パソコンのデータを保管しておく」という同様の役割を持っていますが、その作りは別物です。

ここでは、その構造とメリットデメリットの説明をしていきますね。

 

SSDの構造

 

SSDはSolid State Drive(ソリッドステートドライブ)の略で、HDDと同様の記憶装置です。

半導体素子メモリというものを使ったドライブ(記憶媒体)のことを指し、皆さんが身近に使用している周辺機器で言うとUSBメモリやSDカードと同じような構想となっています。

フラッシュメモリ

SSDはこれらと同じようなつくりをしている仲間です

  

SSDのメリット

 

SSDのメリットは以下のようになります。

  • HDDより読み込み、書き込み速度が高速
  • 駆動箇所がないため衝撃に強い
  • 消費電力が少ない
  • 駆動音がないので静か
  • 形状が様々で小柄なのでPCの小型化に貢献している

 

全体的にHDDとは対称的になりますね。

まず挙げられるのが読み書きの速度、誇張でもなんでもなくおよそ「HDDの倍の速さで動作」します。

特に分かりやすいのがパソコンのスイッチを押してからデスクトップ画面が出るまでの時間差ですね。

私も販売時代に、お客さんに違いを体感してもらうためにHDD搭載マシンとSSD搭載マシンを同時に電源を入れて違いを見てもらうということをしょっちゅうやってました。

皆さんも近所の家電屋さんとかで触れそうだったら試しに比較してみて下さい。

 

SSDはHDDと違い駆動している場所が一切ないので衝撃に強く、音もなく、消費電力も少ないという至れり尽くせりな仕様です。

 

更に近年ますます小型化が進んでおりノートパソコンやミニPCにも簡単に搭載できるなど、パソコンの小型化に大きく貢献しています。

 

SSDのデメリット

 

お次はSSDのデメリットを紹介します。

  • 容量単価が高い
  • 大容量の製品自体が少ない

 

HDDで既に挙げましたが、まだまだ容量単価が高いのが実情です。SSDで大きめの容量のパソコンを買おうとすると必然的に値段も跳ね上がります。

そして、単価の高さも相まって1TBを超える大容量モデルというのはまだ種類がそこまで多くありません。なので大容量モデルが欲しいと思ってもそもそもの選択肢があまりないです。

ちなみに余談ですが、世の中では世界最大容量のSSD「100TB」が開発されています。が、金額が約$50,000-…円じゃないです、ドルですよ、全く現実的じゃないですね(笑

とまあ、このように値段の高さがまだまだネックですね。

 

HDDとSSD両方を用いた効率的な運用法【実例で解説】

HDDとSSD両方を用いた効率的な運用法【実例で解説】

 

HDDとSSDの比較はぶっちゃけた言い方をすると「HDDは安いが低性能、SSDは高いが高性能」というまとめ方になります。

では、この両方を効率よく運用する「実際に私が行っている方法」を紹介しますので、これからSSDもしくはHDDの追加や、既に両方搭載されたパソコンをお持ちの方は参考にしてください。

とはいっても対して難しくありません。簡単な使い分けの話なので気軽に読み進めて下さい。

 

HDDは純粋なデータボックスとして運用

 

HDDは大容量でも安価でも購入できるのでそのメリットを生かすため、自分で作ったり、ダウンロードしたデータ全てこちらに保存する運用をします。

私のパソコンではすっかりお古となったHDDの2TBを2台搭載しています。

で、ここに何のデータが入っているかというと「写真」「音楽」「映像」「いろんなメモ」「ゲーム等のアップデートファイル」「インストーラーとそのデータファイル「各種イメージファイル」等々…もうとにかく何でもです。

厳密にはインストールを必要としないコピペで済むファイル全てがHDDに格納する対称となります。

インストール不要なアプリやデータはHDDの読み書きの遅さを感じさせないくらい動きも小さく簡単なものが多いのでこちらに保存します。

このようにHDDは単純にデータ保管箱として運用します。

 

SSDはアプリケーションの起動用として運用

 

では、SSDはどうするのか?

答えは「OSとインストールが必要な大きなアプリだけを入れていく」という運用方法です。

具体的に私のパソコンを例に出すと「windows10」と「マインクラフト」「FF14」「タワーオブアイオン」「MHWI」「聖剣伝説3」「winningpost8」等々のオンライン、オフラインゲーム。

他にもadobe系やofice系ソフト、プログラミング系の開発ソフト等々使用頻度の高くインストールを必要とするアプリだけを入れています。

こうして保存するファイルを「インストールが必要なアプリ」だけに厳選することで少ない保存容量を節約しつつ、読み書き速度を生かして起動に時間がかかるアプリを高速に動かす環境が出来上がります。

 

両方を効率よく運用なんて格好よくいってみましたが「そんなにたいしたことないじゃん」って思われそうなくらいの内容だったのではないでしょうか?

でも、実際これが両者の長所を生かした効率のいい運用法ですので、参考までにどうぞ。

 

まとめ:HDDとSSDの違いを分かりやすく解説|パソコンや部品選びの参考にどうぞ

まとめ:HDDとSSDの違いを分かりやすく解説|パソコンや部品選びの参考にどうぞ

 

  • HDDは安いが低性能、SSDは高いが高性能
  • データの大半はHDDへ、OSや使用頻度の高いアプリをSSDへ保存と使い分けると効率がいい

 

HDDとSSDの違いの解説、如何でしたでしょうか?

両者の違いやメリット、デメリットが分かったことで実際にパソコンを選ぶ参考にもなるはずです。

合わせて私が実践している運用情報も役に立つかと思います。

今後もまだまだHDDとSSDの競争は続いていくでしょう。であればユーザーである私たちは双方の特徴を理解してお得に使っていくのが一番賢い方法です。

ここで得た情報も生かして、ぜひあなた人生を豊かにするパソコンライフを送ってください。

 

 

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